コロンビアビジネススクールのご紹介
現在、Columbia Business School ( CBS )には全体で約 1,300 名の学生が在籍しています。このうち約 40 %が海外留学生であり、新興国を中心に世界各国から次世代を担う優秀な人材が集まっています。また、リベラルな校風であり、女性の割合が比較的高いことも特徴です。
学生のバックグラウンドとしては、ファイナンスやコンサルティング、マーケティング・メディアなどが主な分野となっています(バックグラウンドに関する詳しい情報はこちら)。また、学生の就職先としては、ファイナンス系が圧倒的に多く、続いてコンサルティング、メディア等となっています(就職に関する詳しい情報はこちら)。
Programs
CBS では、4 つのプログラムを提供しています(詳細についてはこちら)。
- フルタイムMBAプログラム (ニューヨーク / 交換留学提携校)
- エグゼクティブMBAプログラム (London Business SchoolおよびHong Kong Universityとの提携によるEMBA Global)
- エグゼクティブ・エデュケーション (ニューヨーク / 東京)
- PhDプログラム (ニューヨーク)
Six Strengths of CBS
CBSの特徴・強みとしては、以下のような点が挙げられます。
- New York Advantage
- Strong, Extensive & Supportive Community
- Flexible Entry & Curriculum
- Bridge between Theory and Practice
- Innovative Courses
- Entrepreneurial Spirit
1: New York Advantage
CBS の大きな強みは、何と言っても "Location, Location, and Location" でしょう。800 万人規模の都市人口を誇るニューヨーク市は、世界最高水準の都市であり、金融や商業、ファッションやエンターテイメントなどの中心地として、その地位を確立しています。また、IT 系などの起業が大変盛んな都市でもあります。
CBS の学生がニューヨークという街から享受できるメリットは計り知れません。例えば、ある学生は、月曜から木曜日は大学で授業を受ける傍ら、金曜日はウォール街のヘッジファンドでインターンをしています。別の学生は、"Real-world Laboratory" と呼ばれるほど起業が盛んなニューヨークでのコネクション等を活かして、ベンチャー企業を立ち上げました。ビジネス界の VIP や第一線で活躍する CBS 卒業生が頻繁にコロンビア大学を訪れ、貴重な体験談を聴く機会を学生に与えてくれます。
MBA での 2 年間という時間が限られているのならば、将来の糧となるような経験をすることのできる機会や選択肢は多いことに越したことはありません。「自ら手を差し伸べればそこにチャンスがある」―― これはまさにニューヨークに位置するコロンビア大学ならではの大きな魅力です。
2: Strong, Extensive & Supportive Community
CBS は、学生同士の交流や、卒業生等とのネットワーキング活動を強力にサポートしています。
その代表例が、クラスター制度(いわゆるクラス制度)です。1 年目に履修する必修クラスでは毎日同じメンバーと顔を合わせるほか、クラス対抗イベントやクラス内で企画されるイベントも多数あるため、コアとなる友人を作りやすい環境が提供されています。こうした「コアな仲間」からネットワークが広がっていきます。(クラスター制度については、こちら。)
勿論、クラブなどの課外活動やソーシャル・イベント、ハッピーアワー(毎週木曜日に催される大学主催のパーティー)等を通じ、密度の濃いネットワークを構築することができます。
また、MBA 後のキャリアパスや自らの仕事について、CBS 卒業生によるプレゼンテーション・セッションが頻繁に実施されています。ベンチャー企業から一流企業まで、CEO や CFO として活躍する卒業生の話はとても刺激になり、面白いものばかりです。
このほか、CBS には、Executives in Residence Program というものがあります。これは、かつて業界の一線で活躍していた有識者によるメンター・プログラムです。1 対 1 のカウンセリング・セッションがあり、無料で学生のキャリア相談に乗ってくれます。当該プログラムに登録している有識者については、 こちら をご参照下さい。
3: Flexible Entry & Curriculum
CBS では、① 9 月入学の2 年制プログラムと、② 1 月入学の16 か月プログラムを提供しています。なお、1 月入学のプログラム(通称 "J-term")では夏季期間中にも授業があるため、サマーインターンシップを必要とせず、短期間での MBA 取得を目指す方に適しています(詳しくは、こちら をご参照下さい)。
カリキュラム面では、ファイナンスやマーケティング、リテールなど特定分野に特化したモデルコースを大学が提示しており、学生は自らのニーズに合わせたクラスが履修できるようになっています。例えば、アカデミック・フォーカスとしては、ファイナンス、会計、マーケティングなどが用意されています。また、業種フォーカスとしては、メディア、不動産、メディカル、Non-Profit などがあり、ニューヨークの地場産業との密接な連携のもとで授業が行われています。
なお、フォーカス・エリアの種類については こちら 、フォーカス・エリアごとの選択科目の具体例は こちら をそれぞれご参照下さい。
また、フォーカス・エリアをサポートする大学の機関としては以下のようなものがあります。
- Entrepreneurship Program (Lang Center)
- Chazen Institute of International Business (Chazen)
- Center on Japanese Economics and Business (CJEB; 日本経済研究所)
- Private Equity Program (PEP)
- Paul Milstein Center for Real Estate
- Columbia Institute for Tele-Information (CITI)
4: Bridge Between Theory and Practice
CBSでは、理論の習得だけでなく、実践に強い人材を育成するため、例えば以下のようなことが行われています。
- プロフェッショナルによる実践的な講義
ファイナンスやマーケティングなど、各分野の第一線で活躍する実務家が、CBS の講師として多数教鞭を執っています。また、ゲストスピーカーとして登壇し、授業内容にちなんだ自らの経験や実務に関するトピックを熱く語ってくれます。こうしたことは、あらゆるビジネスが集積した都市・ニューヨークに立地するコロンビア大学だからこそ成せる業といえます。
- コロンビア・ケースワーク
不確実・不完全な情報下で、迅速な意思決定をできる実務家を育てたい -
DeanのHubbardの指揮の下、CBSは独自のケースワークの作成・導入を進めています。これは、多くのビジネススクールに広く受け入れられてきた、ハーバード・ビジネス・スクールの旧来型ケーススタディー(与えられた大量の情報を処理し、結論を導出する手法)への痛烈な批判から生まれた、新しい試みです。
プライベート・エクイティ大手KKRの共同設立者の一人、Henry Kravis(CBS 1969年卒)はこう言います。
「私は、現場に飛び込んで、意思決定できるMBA学生が欲しいんだ。現場に飛び込んで、意思決定の方法を学びたいと思うMBA学生じゃなくてね。」
詳細は、 コロンビア・ケースワークに関するBusinessWeekの記事 をご参照下さい。
5: Innovative Courses
- IBS (Individual, Business and Society)
企業および個人倫理強化プログラムです。個人の価値観と、会社の価値観、社会の価値観にギャップがあった場合、どのようにそのギャップを埋めていくかを考え、議論します。
これは、後述のPSI同様、科目として独立しておらず、各科目にコンセプトが組み込まれています。
オリエンテーションでは、例えば「MBA卒の学生が転職した先で、政治がらみの汚職や環境破壊につながると思われる生産活動を目にしてしまったケース」を扱います。
個人的には許せないけど、今転職したばかりで社内ネットワークもないし、誰に相談したらいいのか分からない。下手に事を大げさにすると、自分が解雇されてしまうかもしれない。
さぁ、どうする?といった感じです。
また、必修科目のMarketingでは、「製薬会社はAIDS薬の値段を引き下げるべきか」というトピックを扱います。半期のLecture11回のうち、1 回分をIBS用に使っています。
- PSI (The Program on Social Intelligence)
「MBA卒は賢いしExcelをゴリゴリ回すスキルもあるけれど、コミュニケーション・スキルに欠けている」という批判が企業側からあり、これに対応したものです。
General Management系の必修科目は、 こちら で説明されている3-layer Structureに沿ったコース編成になっています。
また、例年、General Management系の選択科目は、履修を希望する学生が多く、ビッドポイントランキング上位を占めています。PSIのコンセプトの下、General Management系科目の体系化が進み、さらに質が高まってきているというのが、近年のCBSの特徴と言えるでしょう。
- Master Class
実践型かつプロジェクトベース型の選択科目の総称で、第2学年より履修することができます。殆どのフォーカス・エリアでMaster Classが提供されており、非常に幅広いです。詳細は、 こちら をご参照下さい。
6: Entrepreneurial Spirit
2008年EntryのEssay Questionにもなった「Entrepreneurial Spirit」。CBSがアントレ?と不思議に思われる方もいらっしゃるかもしれません。ここで言うEntrepreneurial Spiritとは、起業そのものを表すのではなく、「学生の自主性・主体性・創造性を尊重する校風」と広義に解釈して頂くと良いでしょう。
ニューヨークという最高の立地にあるCBSに入学すると、ビジネス、アカデミック、ネットワーキング、コミュニティ活動など、様々な機会を手にすることができます。ただし、これらの機会を活かすも殺すも、自分次第。Entrepreneurial Spiritを持つ人こそ、ニューヨークの地の利を最大化できるでしょう。
特徴5:「学生の団結力・協調性」と特徴6:「Entrepreneurial Spirit」は車の両輪のようなもので、個々人が主体的に行動するだけでなく、その結果を、学生組織全体に還元しようとする行動規範が尊ばれます。
例えば、多くの学生が、何らかのクラブ活動に従事し、リーダーシップ・ポジションを担っています。毎年300を超える講演会も、多くがクラブ主催によるものです。
「何かを与えられ、こなすだけの毎日はイヤ」という方にとって、CBSは大変魅力的な学校です。